帯状疱疹とは
小さな水疱が帯状に生じそこに強い痛みを伴う病気です。ヘルペスウイルスの一種(水痘帯状疱疹ウイルス)による感染症です。「みずぼうそう(水痘)」と同じウイルスです。子供のころに水痘に罹患した後ウイルスは神経の中に潜んでいます(潜伏感染)。それが病気・疲労・老化などにより抵抗力が落ちると、再びウイルスが活動をはじめ(再活性化)、体の一本の神経にそって出てきます。ウイルスによりその神経が傷害されるため強い痛みを感じます。放置すると神経痛が長く残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。普通は一生に一度だけですが、まれに再発する人もいます。
治療方針
治療は早い時期(できれば発症3日以内)に抗ウイルス剤を使用することが有効です。痛み止めの内服薬やビタミン剤なども併用します。体力が落ちた時に発症することが多い病気ですので、無理をせず安静にしてください。冷えると痛みが強くなりますので保温が大切です。不幸にして痛みが残ると治療に難渋する場合があります。投薬などで改善しない場合にはペインクリニック(麻酔科)への紹介を考慮いたします。